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皮膚科診療
治らない皮膚病でお困りの飼い主様は多いと思います。
夜も寝れずに痒がる姿、血がにじむまで掻きむしる姿、臭いやフケが
大量にみられる姿。どの姿も見ていて辛いものがありますよね。
この痒みがなくなったら
もっと笑顔になれる!
この言葉を合言葉に、当院では皮膚科診療に臨んでいます。
どうして皮膚が痒くなるのか?
痒みの原因としては寄生虫性疾患(ノミ、毛包虫、疥癬など)、感染症性疾患(ブドウ球菌、マラセチア、糸状菌)、アレルギー性疾患(食物アレルギー、アトピー性皮膚炎)、その他には精神的なもの、膀胱炎や整形疾患による痛みに伴う舐め壊しなど、様々なものが考えられます。
ノミ
腰背部に痒みが出ることがある
毛包虫(ニキビダニ)
毛穴に住むダニ。毛穴を壊して様々な
場所に皮膚炎を起こす
疥癬(ヒゼンダニ)
耳などに強い痒みを引き起こし
人に感染することもある
ブドウ球菌(皮膚常在菌の1つ)
膿皮症を引き起こす。種類によって非常に耐性を獲得しやすい
マラセチア(酵母、カビの一種)
痒みだけでなく、体が脂っぽくなり、
独特な臭いやフケが出る
糸状菌
人の水虫の原因にもなる。フケや脱毛が
認められる
まずは詳細な問診の後、必要な検査により診断し、それぞれの疾患に対する治療に入ります。ただし、アレルギー性皮膚疾患には明確な診断方法がなく、それ以外の疾患を確実に除外した後に診断ができます(アレルギー検査というものもありますが、あくまでも目安でしかありません)。
※アトピー性皮膚炎には確定診断の方法はありませんが、
診断基準はあります。
上記8項目のうち、5項目を満たしたときの診断の感度:85%、特異度:79%とされています。
ただし、この結果からアトピーを疑うことはできても、今ある痒みの原因がアトピーであるとは断定できません。
まずはアレルギー性疾患以外(寄生虫・感染症)を除外することが大切です。
過去にアトピーと診断された方を拝見することがありますが、実際には感染性疾患のコントロールができておらず、感染のケアを行うだけで痒みが消失する子も少なくありません。重要なことは痒みの原因を探ることなのです。
飼い主様が持つさまざまな不安に対して
「何で治らないんだろう?」、「うちの子だけ治らないの?」、「治療はいつまで続くの?」、皮膚科診療ではこのような声をよく聞きます。これらの不安を、きちんとした問診や検査、丁寧な説明で少しでも取り除くことが大切であり、私たちの役目で最も大切なものはそこにあると思っています。今の状況や、やるべきことが明確に分かると、飼い主様も安心した気持ちになれるようです。
また、体への負担には特に気を使い、お薬は必要な時にのみ用います。
特に抗生物質。皮膚科では漫然と使われることも多いですが、使えば使うほど耐性菌の危険性が高まります。耐性菌は文字通り、抗生物質に耐性(抵抗力)をもった菌という意味で、世界的な問題となっています。耐性菌の出現はペットの皮膚病を難治化するだけでなく、飼い主様への感染の危険性もあります。
当院の皮膚科診療では、できる限り抗生物質に頼らずに、外用療法やスキンケアで対応しています。
もちろん、自宅で怒ってしまい外用療法が行えない子や、一部の皮膚病では使用することもありますが、幸いにも多くの子では抗生物質を使わずにコントロールができると考えています。
このような治療には、「何が原因なのか?」を調べるためのこまかな検査が必要になりますが、この検査もペットのストレスを考えて行いますので、ご協力いただけると幸いです。
治療をしていく上で大切なことは?
皮膚科の治療で最も大切なことは、飼い主様のご理解とご協力です。皮膚科疾患の多くはご自宅での定期的なケアや通院が必要となります。ご自宅でのケアも単純なものから時間のかかる処置まで様々です。ただ、その労力をかけるためには、やはり病気への正しい理解が必要だと考えています。皆様の治療へのご協力を得るためにも、「なぜその処置が必要なのか?」、「どのくらいの頻度でいつまでやるのか?」、「正しい処置の仕方」など、その時点でわかることを事細かにお伝えさせていただきます。
時間のかかるシャンプーでさえ、やり方を間違えれば痒みを悪化させることがあります。手間をかけてペットのために行った処置が、逆に症状を悪化させていたら悲しいですよね。必要な処置を正しく行えるようにお手伝いいたします。
皮膚病でお困りの方へ
※初めての皮膚科での診察は時間がかかることが多く、皮膚の状態や、
他のご予約状況によっては1~2時間近くかかることも珍しくありま
せん。そのため、時間には余裕をもってご来院ください。
また、初診時には詳しい問診票を作成いたしますので、ご予約のお
時間よりも15分ほど早めにいらしていただけると幸いです。
04 - 7172 - 8321
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